12.3.17

ギャラリーのディベートで話したこと(話したかったこと)1

Galerie Planète Rougeで「Air de Fukushima」を紹介した際に、ディベートで話したこと(と話したかったこと)。







「私は幼少期の一時期を北欧で過ごしました。チェルノブイリの原発事故のすぐ後でした。五年前に私は病気になりました。癌でした。


自宅療養中、私は自分の病気と住んでいた場所、原発事故との関連を考え、インターネットで情報を探し続けました。膨大な時間を費やした後も、私ははっきりとした答えを見つけることはできませんでした。疑問は宙吊りのままでした。


そこで気がついたのは、この答えのない問い、終わりのない漠然とした不安こそは、事故のあった原発付近で暮らす人々、ひいては日本人全体、さらには原爆実験などで汚染された可能性のある地域に住む人々が抱えることになったものだということです。


この不安を私は表現したかった。


空気を「売る」という行為を通じて、作品を見る人々は、それを家に持って帰ることを想像するのではないでしょうか。

空気は安全なものなのか? 
それは子供にとっても同じなのか?ガラスが壊れることや、空気が漏れ出すことはないのか?考えるのではないでしょうか。


作品を見る人に、その答えのない疑問を呼び起こしたかったのです。」




続く